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MIKASA Canoe Club updated 2023-07-05

第23回 2015 i-Cupを振り返る(Text by 高篠和憲)

 6月の第3週目の週末とほぼ決まっているこの大会。昨年は少し雨にやられたが、今年は晴れのジンクスを取り戻せた。夏至が翌日の月曜で、その近くだと晴れる特異日のようだ。

 大会を主催し、レースにも出場する三笠カヌークラブメンバー。結果はまるで自分達のための戦いとばかりに多くのの部門で上位を獲得!それがあるからこれまで続けられた原動力。それにしても今年もいやらしく左右に振ったダウンゲートに皆苦しめられるのだった。それでは入賞した選手を中心に2日間を振り返る。


1日目(6/20)スラローム(午前中)

 8時から開会式スタート。まずは国体予選を兼ねているスラローム競技艇選手が男子8名、女子3名から。自らヒグマカップなど草レースを催し、技術指導にも活躍している熟練の三笠CC矢田選手が本命で1番スタート。今回も2回のレースで良いほうのタイムを採用だが、これに若さで勝負した北大CCの2名が彼を破り、島田選手が90秒の最速で1位で国体出場切符を得る。



 昨年とコース設定は違うものの矢田選手に1.5秒差で負けていた彼の今年は7秒ほど早く、力をつけたものだ。昨年国体代表の北大OBになった大家君(昨年は矢田マンと5秒差)を越したかも。2位には同じく佐橋選手も僅差だ。なお2本ともノーペナは矢田、久保選手。




 女子は予想通り三笠CCの藤原選手が2本ともノーペナでダントツの108秒。2位に帯蓄C探検部の富沢選手、3位に岡坂選手。そのあとも男子計13名、女子8名の競技艇選手がエントリー。学生が主力の中、社会人の選手も負けじと数名がエントリーして熱戦を広げた。






 ポリカヤック男子は9名のエントリー。旭医大勢が総なめで1位から宿田選手、奥村選手、東海林選手。女子は13名のエントリー。これも1位は旭医大の佐藤(暢)選手、2位はノースパドラーの鮎沢選手、3位は旭医大の奥田選手。




 競技艇CC1は3名のエントリーで見事成立。北水CCを卒業し社会人ほやほやの村上選手が練習不足とはいえ見事な漕ぎで、MCからスマートなパドリングに注目とお褒めの言葉があり、116秒で1位。2位は北大森川選手。3位も北大の磯田選手。


 OC1軽量艇は7名のエントリー。予想通り三笠CCの佐藤(雅)選手と南富良野の内田選手の宿命のライバルの対決が見ものだったが佐藤選手が2本とも120秒台というハイスピードで差をつけ1位をもぎ取る。2位が内田選手、3位にガンネルズ木村選手と昨年と同じ順位。


 ポリOC1は8名のエントリーで1位は予想通り須美選手。2位には初エントリーの帯畜の佐藤(了)選手が見事。3位はガンネルズの高木選手。今回OC1紅一点の盛選手は1本目痛恨の沈をしたが2本目練習の成果を出してゴール。



 ビギナースラは男女とも10名ずつがエントリー。ゴールを8番アップゲートの下、2段目の瀬の上にゴールとした。多くの選手は1本目沈脱したり、ゴール寸前で交錯してゴール係を悩ました。2本目になるとコースに慣れたか、果敢に攻める。男子1位は旭医大の高田陸選手。2位に帯畜の高木選手。3位にも帯畜の長谷川選手。



 女子1位は能祖選手、2位は敦賀選手で同じ旭川医大、3位は帯畜の渡辺選手。今回もスラロームは92名と多くの選手のエントリーで終わったのは13時近く。




1日目(6/14)カナディアンペア(午後)

午後14時からはペアスラローム。昨年より倍に増えてCC2は2組、OC2が16組、女子ペアが5組で計23組のエントリー。男女ペアは成立しなかったので、一般の部としてOC2としてくくった。また今回成立こそしなかったが北大と帯畜大がCC2競技艇でエントリーして、息の合った格好良い漕ぎを見せてくれた。次回、艇を買ってでもCC2艇を集めて成立させたいものだ。

OC2ペアは午後2時よりスタート。CC2の1位は1本目脱したものの141ポイントで佐橋・島田組。OC2の1位は40歳も年の違う村上をバウエンジンにした私とのペアが154ポイントで1位。三笠CCの藤原・佐藤組が2位で何と0.3ポイントという僅差。3位にはこれまたわずかの3.6ポイント差で三笠CCの神川・須美組。女子ペアは帯畜が独占し岡坂・富沢組が1位。2位に林原・藤森組。3位は盛・藤田組。


2日目(6/21)フリー&ダウンリバー(コンバインド)



フリースタイルはK1男子が27名のエントリー。女子は18名のエントリー。今回カヤックのジャッジ採点を改善して、バラエティーポイント(技の種類により1~15点)と回転数(テクニック)のポイント(回転の角度とエアーによるもので1~4点)を掛け算。オープンのカナディアンでは従来通りバラエティと印象点(1~15点)との足し算とした。



K1男子では帯畜勢が3位まで独占。1位は佐藤(了)選手で110点を出す。2位は久保選手、3位はOBで現在ガンネルズの江戸選手。皆ループが得意になって狙うのだが、決まらず瀬から落とされて点数を稼げないものが多く残念。井上ジャッジからは大技を狙わず着実にフロント、バックとサーフィンを入れて、回転数を稼いでから最後にカートホイルなどスピン、ループ、ゴジラといろいろな技を変えてポイントを上げろという檄が飛ぶ。


K1女子では、藤原選手が男子を上回る300点超えで1位。次から次と技を替え今回男女合わせても最高の368ポイントは見事。2位は木村選手で121点、3位は吉本選手と三笠CCの社会人が独占。


OC1では三笠CC佐藤(雅)選手がフロンサーフィンからバックサーフィンに回して24点で1位。2位にはガンネルズの高木選手が同点だったが、2本合計すると僅かに差をつけられたが、瀬の中でのロールには大拍手。3位には内田選手が。OC2はなかなか技を出せずに沈脱する組が続出だが、北大CCの菅原・森川組が11点で1位、2位には東京からの常連、朝ビー諸墨・幸重組が1点差。3位には横田・七條組。



2日目(6/21)ダウンリバー

 ダウンリバーは国体予選のワイルドの選手後少し遅くなって12:15スタート。競技艇男子K1はエントリー12名、女子4名。ポリK1男子14名、女子14名、OC1は9名、OC2は10組、ビギナーK1男子21名、女子13名合計97名!というゼッケン在庫ギリギリのエントリー。
 競技艇男子K1は1位西原(北大)が最速の93秒、2位嶋田(北大)、3位神川(三笠)。女子競技艇は1位藤原(三笠)が105秒、2位富沢(帯畜)、3位岡坂(帯畜)。


 ポリK1男子は1位皆川(旭川)で111秒、 2位丹下(北大)、3位佐々木(北大職員)。女子は1位吉本(三笠)128秒、2位鈴木(旭医大)、3位林原(帯畜)。






 OC1は1位三笠CCの佐藤(雅)が114秒、2位内田、3位須美(三笠)。OC2は1位諸墨・幸重組(朝ビー)が120秒、2位横田・七條組(帯畜)、3位伊美親子組(美幌)と健闘。






 ビギナーK1男子は北大CC独占で1位小嶋、2位河嶋、3位引地。女子は1位渡辺(帯畜)、2位深田(北大)、3位種田(帯畜)。





大会を通して*コンバインド



 2日間とおしての3種目によるコンバインド登録者での栄えあるキング・クイーンはK1男子キングが帯畜の久保選手。K1女子クイーンは三笠CCの藤原選手で3種目とも1位。OC1は三笠CCの佐藤(雅)も3種目制覇、OC2キングは北大CCの森川・菅原組が2ポイント以下の僅差でゲット。


 日頃の練習の成果を出せた選手、本番では力を出し切れなかった選手。どちらにしてもレースを楽しめたであろう。これからもより高い目標に向かってさらに練習を積むことが結果につながるであろう。この幾春別川の恵まれたスポットを十分利用して腕を磨いて欲しい。今シーズンスラやフリーのレース等が予定されているので是非参加を期待している。

※ なお、リザルトは次のサイトを参照のこと