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MIKASA Canoe Club updated 2023-10-23

第5回南富良野カヌー大会

2014.0 8.31

早朝からのラフティングレースでは…

レポーター by JIN

南富良野カヌー大会 報告

 大会を運営していただいている南富良野の方々に感謝して、今回もフル参戦しました。スラローム、ワイルドウオーター競技にK-1、OC-2、ラフトの3種で参加、計9本漕がせていただきました。ラフトは本気で遊ばせて頂きましたので割愛させていただきますが・・・

 国体代表選手のスラローム男子とワイルドウオーター女子が参加してくれて、国体直前に仕上がり具合をチェックするちょうどよい機会となりましたので、自分もK-1でスラロームとワイルドウオーターに参加しました。OC-2は、I-CUPに引き続き、Sさんとのコンボとさせていただきました。

K-1
 8月下旬にしては水量が非常に多く、K-1の最速タイムは例年より10秒前後速く、100ポイント前後と予想される。水量、気温とも最高のコンディションであった。体が十分に温まっていれば1本目から狙っていってもいい。
 OC地元の雄、イケメン君とポニーテール君が欠場している中、ライバル不在に一喜一憂するもあり、レースは始まった。それぞれの野望と打算を胸に秘め・・・



 ゲート設置を見てみる。例年とほとんど同じ設定。(^_^;)
テクニックにより大きく差がつくのは、無論、アップゲートであるが、流速の遅い部分でボートスピードをキープする漕ぎとラインも重要である。
 アップゲートの一番の勝負どころは、テクニック的に最も難しい、パチンコ上の10番右アップから11番ダウン、そしてパチンコ岩下の12番の右アップ、 いわゆる“Sゲート”である。差がつくところでもあり、例年、道内トップレベルのパドラーが餌食となる“魔物”の棲むところでもある。
 このコンビネーションでは、12番を最速で抜けるためのスピードとラインを追求しなければならない。
そのためには10番アップを出た後、例年よりも左岸よりに振ってある11番をバウから通過してスピードを落とさないで12番のエディーに入っていくことが必要となる。12番のアップも スピードを落とさないことが肝要。
 ここをうまくまとめた人は最速のタイムを出していたように思う。

 その秘密を知りたい方は500円払って矢田マンに聞いてください。





 僕が言えることがあるとしたなら・・・

 幾春別川と違い、自然河川の落合では、流れが複雑である。が、逆に流れを読んで、ボートを操作するための “スペース” を作ることができれば、流れを最大限利用できるスラロームだけでなく、ダウンリバーにおいても、そのことは重要となる。
 その方法とは・・・

スペースを作る ということはどういうこと?
 簡単に言うと、流れによってボートが受ける影響をあらかじめ予測して、ボートの向きとリーン、そしてストロークするための空間を準備しておくということ。すなわち、流れから受ける影響を先に殺しておくということ。だから、インスペクションで流れを見るときに、流れの影響を予測して、ボートの向き、リーンの方向、(どちらの)パドルをどこに刺すかを全て決める必要がある。トップレベルの選手達は、ほぼ同じ動きをしていることからも、事前にシミュレーションして、準備ができていることが伺える。



 レースの前のシミュレーションで、そのことがイメージできて、頭の中ではレースが終わっていなければならない。これは、外科医が手術の前に、頭の中のイメージで手術が終わっているのと似ている。人間はイメージできないことを実践するのは難しいのである。流れの変化等の微調整はその場での判断が必要になるし、ありがちな失敗への対応も事前にイメージできていれば慌てることがない。できれば公式練習でいろんなパターンを練習しておくと対応しやすい。レースの前にレースが終わっている・・・この領域に達するためには、当然、経験が必要になるが、このことを知っていて、その目でレースを見て、経験する習慣を持たなければ難しい。ゲートコンビネーションに初見でチャレンジしたヒグマカップは、そのような視点を持ついい機会になったのではないだろうか。

 例えば・・・I-cupの瀬の下の左アップに入るときに、アプローチが遅れた結果、左リーンで瀬に入ると左にフリップする罠が事前に予想できないでいると、多くの人は1回目で罠にはまっていたようだった。それを一回目で見抜けて、対策を打てるかどうか(^^♪ 一回目でベストが出せるかどうか。そのようなレースは予想が正しいかどうか分からないので、スリリングだし、見ている人を飽きさせない。あっ、話がそれちゃいました。



 スラロームにおいては、とかくゲートに目が行きすぎて、流れに対する意識が薄くなりがちである。もうひとつの重要な視点は、ゲートを攻めるのではなく、自分のライン上にゲートが来るようにボートを走らせるということである。ラインに乗せるためには、流れの影響も当然予測できていなければならない。ゲートの直前で微調整してスピードを落とすことなく、トップスピードのストロークでゲートを通過できるラインを見つける。アップゲートもエキジットで失速することのないアプローチラインを優先することが重要となる。

 意識するか、視点を持つかどうかが、日々の練習をより有効なものにします。まだ、勝ちたいと思ってる人、勝ちあぐねている人もいるかもしれません。勝つためには準備が必要です。練習をもっと、もぉ~と有意義なものにしていきましょう。

 準備という点では、体つくり、いわゆるフィジカルについても触れておく必要があります。年間を通じた体つくりの基本的な考え方と方法について・・・

around-fiftyでもteensやtwentiesに負けないためには、

“最小限の努力と時間で最大限の効果を得る”

そんな方法を考えなければなりません。そう、また準備が必要になるのです。
 www彼らにその方法がわかってしまったらどーするのって、そんなちっちゃいことは考えない方向で 笑

闘い終わって笑顔で記念撮影

ここで、スポーツ医学的な観点から、

投球による肩、肘のスポーツ障害は、投球練習のやり過ぎと、負担のかかるフォームが大きな原因。
障害を予防して、長く競技を続けるためには、練習にかける時間を制限する必要がある。MLBは投手の投球数を厳密に制限している。残念なことに、日本のパワーピッチャーの松阪、ダルビッシュ、田中は20代にして既に肘に障害を負ってしまっている。いかに体に負担をかけずに、効率的なフォームで運動し、練習時間を短縮するかを考える必要がある。そういう観点で以下を読んでいただければよろしいかと思います。

残された時間があまり多くないとお考え?の世代や、仕事や勉強、デート等で忙しくて練習している暇がないと嘆いてる方、ちょっと視点を変えましょう。 180°(^^)

時間がないことは、むしろいいことなのです!!!

時間を使うときは、長さ(duration)よりも質(quality)、言いかえると、強度(intensity)あるいは、集中(concentration)を重視する必要がある。

名付けて D < QIC 理論 ^_^;

練習では、短時間に集中して、その中で最大の負荷を与えること。普通の人間が最高に集中できる時間はせいぜい20分から30分といわれているから、時間を区切って集中する姿勢が大切。その中で、オールアウトまで自分を追い込む。そのことが、最小限の練習で、最大の効果を得ることにつながる。集中する時間は30分と決めてしまい、その前後はウォーミングアップやクールダウン等、体をメンテナンスして障害を防ぐための時間に当てる。

名付けて “30分ルール” (^_-)

長いスパンで見たときも、強度の高い練習をする期間は、重要なレースのある時期を中心に設定する。それ以外の時期は、体をある程度負荷に耐えられる状態に維持したり、基本的なテクニックの練習に充てる。強度の高い練習を長い期間続けることは避けなければならない。

そのためには日常の筋力トレーニングが必要となる。

1、カヌーで使う筋肉を選択的にカヌーの運動特性に合わせて鍛える。すなわち明確な目的をもってする。
2、最大筋力とスピード、二つのことを意識する。
3、筋力の向上のためには最大筋力の80パーセント以上の負荷をかけて集中する。
4、スピード向上のためには最大筋力の30~50パーセントの負荷で “初動負荷理論”で行う。
5、筋力の維持のためには週2回の集中したトレーニングを行う。ここでも“30分ルール”を意識する。

以上がエッセンスである。具体的な方法は実践で行わなければわからないので割愛するが、どうしてもという方がいらっしゃればMCC会員限定、老若男女問わず、個別に教えます。(^_-)
筋力トレーニングには、他に色々なメリットがあります。特に男子は・・・。汗 この話は飲んだ時しか話せないのでまたの機会に。
いずれにせよ、筋力トレーニングは、障害予防、体力、健康維持、アンチエイジング効果等、多くのメリットがあります。カヌーだけでなく、心と体の健康のためにお勧めします。

長くなりましたけど以上、カヌーレースのレポートでした。

雅彦さんの『こだわり親爺のひとりごと』もどうぞLinkIcon


【追記】ウルフさんのYoutuveを貼付けますね!(競技者目線の動画です!)

幾春別川ミニツアー(i-Cupコース~ひとまたぎの瀬)

2014.0 8.10

セイコ岩の下で…

レポーター by パトリック

 年に一度の北海道最大のカヌー大会Iカップ、そして矢田さん主催のヒグマカップが終わり練習に来るパドラーが少なくなる時期を迎えると同時に気温も上がり、水量も落ち着きスラローム練習するには良い時期。

 この日のメンバーは会長とウルフさん、私が10時半頃着くとウルフさんと会長はすでに漕いでいた、3人が集合すると、会長がひとまたぎの瀬までツアーに行こうと言ってくれた。実は私はタンデムで行ったことはあったがシングルでは行った事がないのを知っていた会長の粋な計らいでミニツアーが決定。水量が少ないとはいえ、初めての所はいつも緊張する。先頭にウルフさん、会長、そして私が続く。旧観覧席、ここは5年位前までメインコースだったそう、隠れ岩や流れが集まった所にはウェーブもありお二方は上手にウェーブに乗っていた。

 旧観覧席前を一通り遊んだ後、さらに下流へ向かう。会長からの合図とライン取りの指示。大波の瀬がある下はエディラインがはっきりしていて、フェリーグライドの練習に最適。何度も右岸と左岸へ行ったりきたりして楽しむ。

 ここから下流は川底の岩は角が鋭くなり沈するとケガする事が多いという話を聞かされた私はさらに緊張したが、水量が少ないのが幸いし、瀬のあるポイントでは未熟な私でも楽しめた。サイクリングロードのトンネル横は靖子(セイコ)岩と言って、組長さんの奥様が張り付いた岩だそうだが、その左にもやらしい隠れ岩があるが難なく通過。このセイコ岩の上にはかつて吊橋があり、左岸に神泉閣という隠れ宿があったらしい。このあたりは桂沢神居古潭といって、渓谷が素晴らしく、2人はここでスラレースやると変化あって楽しいのだが…と。



 そして以前のダウンリバーのゴールで今回のゴール地点のひとまたぎの瀬。先頭のウルフさんはすでにウェーブに乗って遊んでいた。ど~ですか?と聞くと簡単で面白くないとの一言に調子に乗った私も挑戦し、数秒で弾かれて沈、会長に助けてられ艇の水を抜いている間に会長が流れてきた、どうやら会長も弾かれた様だ。

 会長の沈で今回のミニツアーは終了、昼食後には井上さんの骨折お見舞お礼の高級オーガニックメロンを堪能し、各自スラ錬をして終了。

 天気にも恵まれ自然な流れとセミの鳴き声、良い景色やIカップの歴史の話から、漕ぎの手解きも受け、私にとっては内容の濃いツアーとなった。次回はダウンリバーのスタート地点から下ってみたいと思う。付き合って頂いた会長とウルフさんに感謝。