激流を刻む技術の祭典
2025.07.06 第15回「ヒグマカップ」
幾春別川に響く、挑戦者の咆哮
2025年7月6日(日)、初夏の陽光が降り注ぐ幾春別川。 そこで開催されたのは、北海道カヌー協会のスラローム委員長であり、三笠カヌークラブ(MCC)の誇るアイアンマン・「ヤダマン」こと矢田信仁氏が主催する、スラローマー普及のための草レース「ヒグマカップ」
伝統ある15回目を迎えた今大会、その水面に刻まれた熱きドラマをレポートする。
◆「アイカップ」を超える、冷徹なまでの難易度
この大会の真髄は、そのゲート設定にある。 例年通り、先日開催された「アイカップ」よりもゲートの難易度は一段高く設定され、精密なパドルワークと、一瞬の判断ミスも許されない激流の読みが試される。
21名の参加者たちは、ヤダマンが仕掛けた「罠」とも言える難関ゲートに真っ向から挑んだのだった。
◆本州からの刺客とベテランの共演:
今大会には、アイカップ同様に本州から遊びに来ていたMCCの松原氏や、北大OBの磯部氏も参戦。 競技前のフォアランでは、その圧倒的な実力を見せつけ、会場の空気を一気に引き締めた。
@フォアランで華麗な漕ぎを見せたMCCのバラと北大OB磯部選手
◆北大CCの躍進
各大学のカヌー部勢が凌ぎを削る中、ラップを奪い去ったのは北大CCの村田氏だ。 彼は競技後のワイルドウォーター練習会でも、「難しい!」と叫びながらもイクシュンの荒波を果敢に攻め続け、その向上心で周囲を圧倒していた。
◆継承される技術、そして共生の精神
競技終了後には、スラロームの基本動作を学ぶ講習会も開かれ、運営を手伝った有志たちが熱心に耳を傾ける光景が見られた。 また、大会開催にあたってはフリースタイルのパドラーたちへも理解と協力が求められ、ジャンルの垣根を越えた「川を愛する者同士」の深い絆が、この大会を支えていることを再確認させてくれた。
◆「地域の宝を、より高みへ」
参加費1,000円は、国スポへの強化資金として活用するというヒグマカップ。そこに流れる情熱は本場のカヌーレースにも引けを取らないものとなっている。 「新生アイカップ」が華やかに幕を開けた2025年。 その熱気を引き継ぎ、よりストイックに、より深くカヌーの深淵へと漕ぎ出した「ヒグマカップ」。
来年、さらに磨かれた技術を携えてこの激流に帰ってくるパドラーたちの姿が、今から目に浮かぶようだ。
「さあ、次は君の番だ。幾春別の波を、そのパドルでねじ伏せてみせろ!」

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