2025.07.26 ブロック予選前日
静寂な激流の前夜:厳格なる検艇と、国スポへの門扉
2025年7月26日、幾春別川のせせらぎがいつもより緊張を帯びて聞こえる。 翌日に控えるのは「わたSHIGA輝く国スポ2025」の北海道ブロック予選、そして「第49回北海道カヌースラローム選手権」兼「第50回北海道ワイルドウォーター選手権」という、北の大地の頂点を決める極めて重要な一戦だ 。
@カヤックの長さ・幅・重さを真剣な眼差しで行う検艇風景
1. 職人の如き手際:三好組長と検艇の列
大会前日、パドラーたちがコンディションを整える傍らで、運営席では「検艇」という名の、もう一つの真剣勝負が始まっていた。 この作業の指揮を執るのは、MCCの要である三好組長だ 。 艇の長さや幅、さらには規定の重さに達しているか。さらには先端のR(曲線)状況に至るまで、ミリ単位の精度が求められる点検が、組長を中心とした鮮やかな流れ作業によって次々と進められていく 。
@新しく更新した艇には更新シールがはられます
@収益も日本カヌー連盟に納められますので領収書を
2. 「安全」という絶対条件
検艇は艇のスペック確認に留まらない。 選手の命を守るPFD(ライフジャケット)の点検には、さらに厳しい目が注がれる 。 実際に重りを用い、水で満たされたタライの中で規定の浮力を維持できるかを確認する、泥臭くも一切の妥協が許されない作業だ 。 合格の証であるシールの貼り付けや、新規更新の処理など、その工程は意外なほどに煩雑を極める 。
@検艇を受けるポーこと深田真衣選手も緊張するひととき
3. 北海道代表の重み
「北海道の代表が決まるコンペティションだからこそ、遺漏があってはならない」 。 運営スタッフたちの脳裏にあるのは、その一点のみだ。 事務的な作業の積み重ねこそが、公平な競技環境と、選手たちが全力を尽くせる舞台を支えている 。
@PFDについても規定の重さを浮かせられるかチェック
明日の朝、号砲と共に激流へと飛び出すパドラーたち。 その全ての艇には、今日という日に施された「信頼」の証が刻まれている。 静かな熱気に包まれた、幾春別の夜が更けていく。

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